ものづくりの世界は甘くない。けど、やりがいは大きい。
松下:僕は日々仕事をする中で、やったことのない工法に挑戦して上手くいったり、新しい技術が身についたときに喜びを感じる。お客様から「ありがとう」って言ってもらったときもうれしいな。みんなは、仕事をしていてどんなときにやりがいを感じるの?
橋本:私は、自分が関わった橋が竣工して、実際にそれを見に行ったときかな。「自分がつくった図面がこうして、ちゃんと社会に役立っているんだ」って感動するよ。
松下:土木の世界は、手がけるものが大きいだけにやりがいも大きそうだね。
藤原:やりがいは本当に大きいですね。その分、一筋縄ではいきません。施工管理技士として、現場を仕切ることも簡単な業務ではありませんが、公共工事になると、地域の方々との付き合いが重要で、これがなかなか大変。
喜安:現場から出る騒音への苦情ですか?
藤原:そうです。騒音についてはどの現場でも苦情がありますね。クレームに対応することも施工管理技士の業務なので、ご理解いただけるように誠意を持ってお話しするよう心がけています。そうして少しずつ距離が近くなっていって、竣工後に地域の方々から「良いものをつくってくれてありがとう」と言っていただけたときは本当にうれしいです。いろいろあったけどやり遂げて良かったなぁ、と感激しますね。
川端:藤原さんは自分が仕事で手がけた場所を見に行くことはありますか?
藤原:もちろんありますよ! 道路やトンネル、橋などを実際に通ると感動します。この楽しみは、建設業界で仕事をする人だけの特権ですよね。
川端:私が一番喜びを感じるのは、スケジュール管理や職人さんへの指示が上手くいって、スムーズに竣工したときかな。施工管理技士として良い仕事ができたとうれしくなります。喜安さんは?
喜安:今は現場で仕事をすることがとにかく楽しい! 作業着を着て外に出れば、やってやるぞ! って燃えてくる!
松下:喜安さんやる気満々だね! まだまだ建設業界は男性社会だし、女性には働き辛いイメージがあるけど、性別の差って感じる?
喜安:う~ん。良くも悪くも特別扱いされることがあるよね。
川端:現場で重たいものを持とうとしたら、「女の子は持たなくていいよ」って言われたりね。いつも、余計なお世話だと思っている(笑)!
橋本:私は橋梁工事の現場に同行できなかったことがあるよ。
喜安:私は女性だからという理由で、夜勤に出してもらえなかったことがある。でも、どうしても出たかったので、勝手に現場へ行って朝の4時までフェンス越しに眺めていたよ。先輩から帰るように言われたけど、意地でも帰らなかった。だって、悔しいじゃないですか!
松下:男性側としては、女性が働きやすいように配慮しているんだけどね(笑)。
川端:喜安さんの気持ちはすごくわかる。女性だからって特別扱いされても困るよね。それが理由で、仕事がやりにくいことだってあるしさ。う~ん…でも、やっぱり建設業界全体が、女性に働きやすい職場環境を整えようとしていることは、ありがたいことだよね。
藤原:僕が社会に出た頃に比べ、女性の施工管理技士や職人さんが増えた気がしますね。これは、企業が女性の雇用についてきちんと対応した結果でしょうね。今後はもっともっと建設業界で働く女性が増えてくると思います。
松下:藤原さん! 僕たちも女性陣に負けないようにがんばりましょう!(笑)
作業着を着て現場に
出ると燃えてきます!
喜安 笑子さん
株式会社メーサイ 勤務
2013年 建設エンジニア学科 卒業