卒業生 渋田さん × 広瀬先生
社会のインフラを、人々の暮らしを
支える壮大な仕事。
渋田:こんにちは。お久しぶりです。
広瀬:こんにちは。渋田くんと会うのは卒業式以来ですね。今、現場監督をしているんですよね?
渋田:はい。港湾工事や橋梁の建設工事などを手がける建設会社で現場監督をしています。国からいただく工事をメインに、毎日現場に出ていますよ。
広瀬:職人さんをマネジメントしながら、工事を進めていくのは本当に大変だと思うけど、どんな時にやりがいを感じますか?
渋田:やはり、竣工したときですね。職人のみなさんと竣工の喜びを分かち合うあの感動は、言葉にならないものがあります。
広瀬:なるほど。たくさんの人たちと日々協力しながら、ひとつのものをつくりあげていくところは、現場に出ている人ならではの喜びですよね。
渋田:もちろん、予測できないトラブルもありますし決してラクな仕事でありませんが、毎日職人さんたちとがんばっています。それからもうひとつ、大きなやりがいと言えば、工事を通して街や人々の暮らしに貢献できるところです。
広瀬:いいですね~。それは土木ならではの魅力です。これまで仕事をしてきた中で、特に印象に残っている工事は?
渋田:全部印象的で思い入れがありますが、入社1年目の秋から9カ月ほど淀川の「川幅をひろげる」という工事に携わったことです。この工事が完了すれば新しい航路が生まれて、かなり効率的な水運ができるようになるんです。先生がおっしゃるように、社会のインフラを支えられるところは、土木ならではの大きな魅力だと思っています。
広瀬:そうです。それはつまり、自分の日々の仕事が必ず社会の役に立っているということなんですよ。苦しいときには、それを思い出して乗り越えてほしいと思います。
修成での学びが今の自分を、
支えてくれている。
広瀬:渋田くんとの思い出と言えば、課外授業の土木研究会で「大阪城コンクリートカヌー競技大会」に出場したことです。
渋田:懐かしいですね~。コンクリートでカヌーをつくって、大阪城のお堀で競争するって大会ですよね。
広瀬:そうそう。いつもテキパキと動いてくれて、チームにすごく貢献してくれました。
渋田:実は最初は土木研究会に入るつもりはなかったんですけど、ちょっと顔を出してみると強引に入れられたんですよ(笑)。でも、やってみるとすごく勉強になりました。カヌーが水に浮いたときは本当に感動しました。
辰井:その追求し続ける姿勢は、ものづくりの世界ですごく強みになるので今後も持ち続けてほしいです。
広瀬:強引にではなく勧誘したつもりですが(笑)。渋田くんは、外でやる実習の方がイキイキとしていた印象があります。教室での授業だと、ちょっと眠そうにしていたような気が(笑)。
渋田:そうですね~(笑)。外で取り組む実習の方が好きでした。そういった意味でも現場監督が向いているんだと思いますね。
広瀬:ちなみに、現場監督をしていて、修成での勉強が一番生かされているのってどんなところですか?
渋田:測量と積算、CADですね。これらは欠かせないスキルです。それから、卒業してから実際に現場に出てみると、「授業で先生が言っていたのはこれか~」って、改めて理解できることもたくさんありました。
広瀬:勉強したことがあるのと、ないのとでは大違いだと思いますよ。学生時代の教科書は仕事にも使えるので、時間のあるときにでも見直しておいてくださいね。
渋田:はい。近々、2級土木施工管理技士の第二次検定を受けるので教科書をめくりながら復習しようと思っています。
広瀬:なるほど。第二次検定で出題される作文の添削をして欲しいって言う、卒業生って結構いるんですよ。いつでも対応するので顔を出してくださいね。そして、今携わっている工事の話だったりいろいろと聞かせてください。
渋田:ありがとうございます! まずは、2級土木施工管理技士に絶対に合格して、今以上に上司や同僚、職人さんたちから信頼される現場監督になりたいです。
広瀬:絶対になれる。応援してますよ。
-
現場監督としてさらに、
活躍の幅をひろげていきたい。港湾工事をはじめとした、土木工事を幅ひろく手がける建設会社で現場監督として活躍中。これまでに河川の拡幅工事や堤防の建設工事など複数の工事に携わる。近々の目標は2級土木施工管理技士の第二次検定に合格すること。
ヤマト工業株式会社 勤務
2020年 建設エンジニア学科 卒業 渋田 誠 さん -
資格取得も実践力の習得も、
どちらも大切にしながら。兵庫県出身。大学進学で上京し、卒業後は技術系公務員の「土木職」として、発注者監督員や設計などを担当。業務と並行して1級土木施工管理技士を取得。「資格取得対策と実践力の習得をバランス良く」を指針に授業を展開。
[担当科目]
施工管理、積算、設計演習、土質力学、
水理学、構造力学、情報処理(CAD) 広瀬 一樹 先生