植物と創る造園の世界
みどりのものづくり

植物と創る造園の世界 みどりのものづくり

造園を知る

あなたは「造園」について、どんなイメージを持っていますか?
その魅力や可能性を
ひも解いていきましょう。

日々にやすらぎを
もたらす「ものづくり」。

普段目にする公園や庭園、緑地、街路樹などを手がけているのが、植物を使ったものづくりのプロフェッショナル「造園技術者」です。造園に関する高い専門性を駆使して、私たちの暮らしに安らぎをもたらしています。

環境の質を向上させ、
人々の心を健やかにする。

都市に緑のスペースを増やしたり、公共の場所に美しい庭を設けたり、環境の質を向上させることに貢献しています。また、緑には心を健やかにする力があり、より暮らしやすい社会の実現にも貢献しています。

後世にまで残り、
人々に感動を与える仕事。

造園の仕事は、その壮大なスケールも特徴のひとつです。多くの人が関わり、非常に長い月日をかけてつくり上げていくものもあります。さらに、後世にまで残り、訪れる人々に感動を与えられるのも大きな魅力です。

経験と技術力、
自然の力でつくり上げる。

造園の現場には、ひとつとして同じものはありません。豊富な経験と技術力を駆使しながら使用する植物をしっかりと選定し、その土地の環境や特性に合わせた独自のデザインを生み出していくところも特徴的です。

日本が世界に誇る
造園技術は常に進化中。

造園の世界では美しさや機能性、環境への配慮などのさまざまな視点から日々、新たな技術が開発されています。また、日本の造園技術は世界トップクラスと言われており、常により良い技術へと進化を続けています。

人々の暮らしや
笑顔を支えていく仕事。

造園の仕事には都市緑化や地域の再生、災害復興をはじめ、社会にとって重要なプロジェクトに携われるチャンスがあります。こういった点からも「造園」は人々の暮らしに欠かせない大切な分野だと言えます。

みどりの現場

造園の現場には主に、「施工」と
「維持管理」のふたつがあります。
どのようなことが行われているのか、
のぞいてみましょう。

雄大な琵琶湖を望む敷地に
多くの高木が映える植栽工事。

西武造園株式会社/
ホテル植栽工事(滋賀県)

西武造園株式会社 西日本統括支店 みどり環境部 工事課 原田 由支将さん

農業系の高校でみどりを扱うおもしろさを知ったことが造園の仕事を志したきっかけ。これまでホテルや商業施設などの植栽工事に従事してきた原田さんに、施工管理ならではのおもしろさや、造園の仕事のやりがいを語っていただいた。

西武造園株式会社
西日本統括支店
みどり環境部 工事課
原田 由支将さん

農業系の高校でみどりを扱うおもしろさを知ったことが造園の仕事を志したきっかけ。これまでホテルや商業施設などの植栽工事に従事してきた原田さんに、施工管理ならではのおもしろさや、造園の仕事のやりがいを語っていただいた。

100本以上の
メタセコイア並木を中心に、
和・洋を織り交ぜた豊かな植栽。

滋賀県に新しく開業するホテルの植栽工事で施工管理をしています。琵琶湖のほとりに位置し、水の都・ベネチアをイメージした意匠が印象的なホテルで、植栽はヤシやアカマツなど高さが10mにものぼるような高木が多いのが特徴。当社はこの現場で高木を中心とした植栽工事を手がけています。特に敷地の入り口からホテルへと向かうメインの道路が100本以上のメタセコイアの並木道となっているのが見どころ。ほかにも、洋風の植物を中心としつつ桜など和風の植物もうまく織り交ぜられています。

このホテルの現場では高木を中心に扱い、中には高さ10mを超えるものも。広くゆったりとした敷地に洋風・和風の植物が美しく共存しており、訪れる人の目を楽しませる。

作業の段取りと計画、
そしてプロとしての提案も大切。

私の主な仕事は、木を植えるための位置出しや、材料の搬入調整、職人さんの手配と作業の計画、現場の点検などで、中でも大切なのは作業の段取りや計画です。比較的大きな現場のため他の工事を行う協力会社も多く、常に2週間先までの工程を確認しながら、お互いの工事がスムーズに進むよう調整を行っています。また、作業を行う職人さんが気持ちよく仕事ができるようにするのも大切な役割。1日に5〜10名、多い時には20名ほどの職人さんに入ってもらうのですが、一人ひとりに合わせたコミュニケーションを取り、信頼関係を築くことを心がけています。
工事は設計会社からいただいた図面をもとに進めます。この現場は1000本ほどの木を用い、種類も植える場所も図面ですべて決まっているのですが、時にはこちらからさまざまな提案をすることも。例えば、日当たりの良い場所に直射日光や乾燥に弱い木がある場合や、土壌改良が必要な場合などです。施主様や設計者の意向を大切にしながらも、造園のプロとして恥ずかしくない仕事をしたい。常にそう考えながら、納得していただける提案と説明を心がけています。植物は個体差があり、形を変えていくため思い通りにならないこともありますが、だからこそ時には図面を超えて技術やセンスを活かせる幅が広がります。この点が造園の楽しさではないでしょうか。

現場への材料の搬入は他の工事を行っている協力会社と工程の調整をしたうえで行う。使用する木はすべて番号を振って管理している。

大きな裁量を持って、
ものづくりができるおもしろさ。

施工管理のおもしろさは、やはりゼロから自分たちでものづくりができる点だと思います。決まりきったルーティンワークではなく、先のことを考えながら取り組めるので、飽きることがありません。大きな裁量が与えられ、責任も大きい分、やり切った時の達成感は格別です。身体も頭も使う仕事なので大変なこともありますが、それらがすべて吹き飛ぶほどのやりがいを味わえます。また、多くの人が訪れるような話題性のある現場に関われるチャンスがあるのも魅力。訪れる人たちの楽しさや便利さに貢献している実感がわき、やっていて良かったと思います。
みなさんも外に一歩出れば、必ずと言っていいほどみどりが目に入ってくることでしょう。そんなみどりをつくり、守っていくこの仕事は、今後もAIに取って代わられることはないはずです。多くの若い方に興味を持っていただき、一緒に業界を盛り上げていけたら嬉しいです。

最初からそこにあるような
“自然風”を大切にした
植栽管理。

西武造園株式会社/
ホテルの庭園の維持管理(奈良県・京都府)

西武造園株式会社 西日本統括支店 みどり環境部 維持管理課 髙塚星花さん

大学の農学部を卒業して異業種に就職するものの、やはり自然に関わりたいと造園業界へ飛び込んだ髙塚さん。現在は京都・奈良・滋賀エリアでの植栽維持管理に携わっており、仕事をする上で大切にしていることや、植栽維持管理の魅力などを伺った。

西武造園株式会社
西日本統括支店
みどり環境部
維持管理課
髙塚星花さん

大学の農学部を卒業して異業種に就職するものの、やはり自然に関わりたいと造園業界へ飛び込んだ髙塚さん。現在は京都・奈良・滋賀エリアでの植栽維持管理に携わっており、仕事をする上で大切にしていることや、植栽維持管理の魅力などを伺った。

古木・巨木と新しい植物が
融合した
美しい庭園を保つために。

現在、奈良・京都にあるホテルの植栽の維持管理を行っています。どちらのホテルも「伝統と現代の融合」を大切にされており、庭園も元からあるイロハモミジやマツなどの古木・巨木を生かしつつ、新しい植栽も取り入れられています。
私自身も剪定や除草の軽作業は行いますが、業務の中心は職人さんの手配やスケジュールの管理と、施主様とのきめ細かなコミュニケーションです。このホテルでは週2回職人さんに除草や清掃の作業を行ってもらっていますが、それとは別に少なくとも月1回は巡回し、植栽の状況を把握しつつ施主様と話をしながら次に必要な作業を考え、提案します。日頃から信頼関係を築いておくことが重要なので、何かご連絡があれば駆けつけて対応しています。

週に2回、職人さんによる除草や清掃を行って美しい植栽を維持。巡回の際は少し手入れをしながら状況を把握し、次にどのような作業が必要かを検討する。新しく植物を植えたり大規模な剪定をする際は別に日を設けて行う。

現場のコンセプトに合う管理と
訪れるお客様の目線を意識。

植栽の維持管理で大切なのは、現場ごとのコンセプトを認識して業務にあたること。このホテルの現場では、伝統と現代の融合を体現するような「自然風の剪定」が求められています。具体的には、盆栽のように人間が手を入れてつくったことがわかるようなものではなく、少し枝をすかすなど、まるで自然に植わっているようなふんわりとした雰囲気のある剪定です。これを常に念頭に置き、職人さんへの適切な指示に生かしています。時には新たに植物を植えることもあるのですが、その際もコンセプトを意識し、既存の植物に近い品種や全体の雰囲気に合うものを提案することを心がけています。
また、施主様のご要望はもちろん、ホテルに訪れるお客様の目線を意識した管理も大切です。一緒に現場を担当している大ベテランの先輩が「どこに植物があるとより良いか」「この草が気にならないか」といった非常に細やかなお客様目線をもった方なので、私もよりそういった目線を意識して業務にあたりたいと考えています。

もとからある植物と新たに植えた植物が美しく融合している植栽。人間がつくり込んだと感じられるものではなく、まるで自然に植わっているような雰囲気を大切にしている。

植物が変化する姿を楽しみ、
美しく健康的に維持する
やりがい。

造園の仕事の中でも、植栽の維持管理は植物に直接携われる業務です。自分が切った枝から2〜3ヶ月後にに新たな芽が吹き、見るたびに姿かたちが変わるのがおもしろいところ。「この木は生きているんだな」と感じながら仕事ができるのが楽しいです。一方で、自分の判断一つひとつがその植物や景観の未来の姿を変えていく大きな責任も感じますね。
施工は完成というゴールがありますが、維持管理には最終形がなく、それこそが大きな魅力です。植物が少しずつ枝や葉を生い茂らせていく様子は生命力に満ちあふれており、見た人を感動させたり、心に安らぎを与える力を持っています。こうした植物が変化をしていく姿を楽しみながら、美しく健康的に維持していくことがこの仕事のやりがいです。もちろん植物に関する知識は必要ですが、それらは現場で自然と身につくもの。まずは自然が好き、植物が好きという気持ちを大切に、造園業界でどんなことをしたいのかを少しずつ探っていってください。

西武造園株式会社

西武グループにおける「造園・緑地事業専門会社」として、設計・施工・維持管理・運営までワンストップなサービスを提供し、全国的に事業展開しています。都市公園等の指定管理事業にもいち早く参入し、2024年度は全国80ヵ所563施設(約2,800ha)もの管理運営に携わっています。企業理念は「『人とみどりの環境創造サービス企業』として、私たちは緑の魅力を活かし、関わるすべての人に“やすらぎ・感動・ほほえみ”を提供します。」
WEBサイト:
https://www.seibu-la.co.jp/

造園を学ぶ

修成は「造園」を学べる全国でも
数少ない専門学校のひとつです。
どんなことを学び、
どう成長できるのかをご紹介します。

ガーデンデザイン学科

修成にあるガーデンデザイン学科は、庭園や公園の施工や設計を手がける「造園技術者」をめざす人のための学科です。授業や実習を通じて、造園に必要な知識と技術を学びます。卒業後の進路は造園会社、造園設計事務所、自治体の緑地管理部門をはじめ多岐にわたります。学⽣の多くは⾼校の普通科出⾝ですが、⼯業⾼校や⼤学の卒業⽣、社会⼈経験者、留学⽣も在籍しています。授業ではもちろん、造園に関する専門用語や知識を基礎から丁寧に学べるのでご安心ください。修成のガーデンデザイン学科でしっかりと知識や技術を身につけて、たくさんの人に癒しや感動を提供できる造園のプロフェッショナルへと成長しましょう。

ガーデンデザイン学科を見る

高い資格合格率

2級造園施工管理技術検定
第1次試験 合格率

82.3%

2023年度実績

2級造園施工管理技術検定第1次試験は全国平均54.7%を大きく超える82.3%。
2年間の学びの中で造園技能士、造園施工管理技術検定の合格を目指し対策を実施。
毎年高い合格率を誇っています。

在学中にチャレンジする資格

  • 1・2級造園施工管理技術検定第1次試験
  • 2・3級造園技能士
  • グリーアドバイザー、ガーデンデザイナー など
教員メッセージ

資格試験に向けて、
充実した環境が整っています。

資格を取得することは、「私はこの分野に関する高い知識・技術を持っています!」と証明することにつながり、造園の世界で活躍するにはとても重要です。また、資格試験に向けて勉強する中で、知識や技術が磨かれていきます。修成には、日々の授業が資格試験対策になっていて、さらに、クラスみんなでがんばれる環境があるので、在学中に将来の可能性をしっかりとひろげられます。

ガーデンデザイン学科
窪田 彩音先生

学生メッセージ

みんなとがんばりながら、
「造園技能士」に合格しました。

修成に入学してから、「造園技能士」の資格試験に合格しました。資格対策の授業・実習では、植物の知識だけでなく、土木工事に関する法令を学んだり、実技試験に向けての対策が必要だったりと大変でしたが、みんなと一緒にがんばり抜くことができました。また、先生が一人ひとりに寄り添いながら教えてくださるのも修成の魅力で、安心して試験勉強に取り組むことができました。

ガーデンデザイン学科
2年
佐久間 年音さん

資格取得について見る

プロジェクト紹介

ガーデンデザイン学科では学内・学外を問わずに、キャンパスの屋上に庭園をつくったり、街にある緑地を新しくつくり直したり、さまざまなプロジェクトに取り組んでいます。日頃の授業で学んだ知識や技術をフル活用しながら、たくさんの仲間たちと一緒にプロジェクトを進めていくことで、日々、学生たちは即戦力に近づいています。

近隣幼稚園の花壇改修
プロジェクト

学生たち自身でデザインから施工までを手がけ、幼稚園の屋上にステキな花壇をつくりました。

モスグラフィティ プロジェクト

3階のルーフに、苔の絵画「モスグラフィティ」を描きました。約2か月で映しい緑の絵画が誕生しました。

屋上庭園リニューアル

5階の屋上庭園をリニューアル。学内のコンペで選ばれた作品がうつくしい緑の空間になりました。

大野川緑陰道路プロジェクト

官学連携で学生たちがデザインから施工までを行い、街に遊歩道「憩いの空間」が生まれました。

イズミヤスーパーセンター福町店
緑地帯改修プロジェクト

イズミヤスーパーセンター福町店の緑地帯を改修するプロジェクトに、修成は参画しています。

玄関横ファサード庭園計画

学内でコンペを行い、1階玄関横にある緑の空間を学生たちの手でリニューアルしました。

プロジェクトを見る

職業紹介動画 造園編

造園をもっと楽しむ

修成のYouTubeをぜひ、
チェックしてみてください。

インテリアグリーンが完成するまで

坪庭 が完成するまで【ロングバージョン】

寄せ植えが完成するまで

オープンキャンパス

修成のオープンキャンパスで
まずは体験

寄せ植えデザイン

造園模型製作

ミニ盆栽作り

庭園の設計や植物の
寄せ植えなどにチャレンジすれば、
造園の仕事や魅力を体験的に
知ることができます。

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