“男の世界”はもはや過去のもの?!
いま、土木系女子がアツい!
近年、土木業界で働く女性が注目を浴びている。
土木関係の職場で働く女性のことを「ドボジョ(土木系女子)」と呼び、
なんと若い女性向け漫画の題材にもなっている。
修成でも、土木系学科で意欲的に学ぶ在学生と、実際に現場で活躍している卒業生がいる。
修成発「ドボジョ」の3名が語る、リアルな土木の世界とは?
そして漫画『ドボジョ!』著者の、松本小夢さんからのメッセージにも注目!
それぞれの、土木業界をめざしたきっかけ。
喜安:正木さんはどうして土木業界に入られたんですか?
正木:実家が道路の舗装工事の仕事をしていたからです。50年続いている会社で後継者が決まっておらず、私が継ごうと考えました。今は、現場で知り合って結婚した主人の会社と実家の会社で舗装の仕事をしています。修成を卒業してすぐ始めて、まる10年になります。
橋本:具体的にはどのようなことをされているんですか?
正木:アスファルトフィニッシャー(以下フィニッシャー)という重機のオペレーターをしています。前を走るダンプからアスファルト舗装の材料を受け取って、敷均していく仕事です。私の作業に続いて、ローラーが踏み固めて道路ができあがります。フィニッシャーに乗る女性は、まだ関西では珍しい存在なんです。2人はどうして土木に進んだの?
橋本:私は工業系の高校出身で、測量が楽しいと思ったので修成に入りました。修成でも測量クラブに入っているんです。
喜安:私は「発展途上国に行って井戸を掘る」という夢があるからです。高校時代にイギリスに留学したのですが、イギリスでも水道水が飲めないんですよ。そうしたら、発展途上国はどうなんだろうと考えたんです。そういう国に行って自分で井戸を掘りたいから、土木を学ぼうと思いました。
正木:立派な夢! しっかりしているね。
橋本:喜安さんはやりたいことが明確で、いつも感心しています。
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- 建設エンジニア学科 2年
- 愛媛県立
松山西中等教育学校 出身
発展途上国で井戸を掘るという夢を叶えるために土木業界に。周りを明るくする笑顔がチャームポイント。物怖じしない行動力とサバサバした性格からか、男子に間違われることも。
ドボジョたちも共感、漫画『ドボジョ!』
喜安:『ドボジョ!』は、まず土木の仕事が漫画の題材になっていることにびっくりしましたよね! 現場の雰囲気など、実際はどうですか?
正木:漫画と同じように、「女がいる」と珍しそうに見られたり、「姉ちゃん、これ乗れるんか?」とバカにするような口調で言われたりしたことはあるよ。「技術を見せつけて、おっさん黙らせたる」と思って乗った後は、何も言われなくなったけど(笑)。
橋本:かっこいいですね~! でも、やっぱりそういうことが実際にあるんですね。
喜安:正木さんは、周囲に土木の話ができる女性はいますか?
正木:いないですね。修成での学生時代も、クラスに女子1人だったので。
喜安:最近増えてきているとはいっても、まだまだ土木業界に入る女性は少ないんですね。
橋本:私たちは同じクラスなのですが、土木系の学科に他に女子はいません。共感できる友達が少ないのも「ドボジョ!」の桜子と同じです。あと、工事現場や機械を見るとテンションが上がるところもそっくり!
喜安:やっぱり機械にテンション上がるよね。全部自動でできる測量器を見たときとか!
正木:私は生まれたときから機械がたくさん家にあって、子どもの頃は測量器がおもちゃみたいなものだったから、機械でテンションが上がることはないかな~。
橋本:それは珍しい環境ですね(笑)!