兵庫県立有馬高等学校 出身
実家が寺であることがきっかけで庭に興味をもち、庭師をめざして修成へ。日本庭園が好きで、京都の寺院を巡るのが趣味。毎日午前4~5時には起床し、自分でつくったお弁当を持参している。
男子の多い学校でやっていける?
川端:修成って、みんなとすぐ仲良くなれますよね! ガーデンの1年生は全員で16人。男女関係なく仲がいいです。
大平:CGの2年生の女子は学年の1割で12人くらい! 今の1年生は女子多いよね。
尾崎:空間はクラスに女子1人だよ…。
松岡:でもこの分野は女子が少ないって最初からだいたいわかっているじゃない? 建築は各クラスに女子3人だけど、1人だと思って入学したから「あ、他にも女子いるんだ」と思ってうれしかった。
川端:女子だからちょっと得かもしれないと思うこともありませんか?
大平:先生が優しい!
尾崎:意見を言ったら勝つ、とか(笑)?
喜安:確かに。人数は少ないけど、女子は口が達者(笑)。
松岡:あと、センスって男女の違い出るよね。
川端:男子は「どーん! ばーん!」みたいな、大胆で勢いがある印象(笑)。女子は細かいところもちゃんと見ている。
松岡:男子に「ここはこうでしょ」と言っても、「いいじゃん」ってそのままのことがよくあるよね。
喜安:この前、授業で高速道路などのT字型の模型をつくったんです。形はシンプルだけど、つくるとなると構造が複雑。私は女子と一緒につくっていて、ある部分に隙間があったからつくり直そうかと話していたのに、男子は接着剤を塗り重ねて隙間を埋めようとしていた(笑)。
尾崎:それ、私もやる…。性別じゃなくて性格の問題だと思うよ(笑)。空間は男子のほうが繊細なデザインをする印象があるしね。先生がよく女性の感性がほしいっていうけど、インテリアは意外と男性のデザイナーが多い気がするな。
大平:キッチンデザインや住宅、ホテルのインテリアなどは女性が多いってよく聞くよね。
松岡:やっぱり、男性が気づかないようなことに気づける感性があるから活躍できるんだよ!
喜安:そうそう、女性は気が利くんですよ(笑)。
女性が感じる“壁”って?
喜安:やっぱり、女子には力仕事はきついと思いました。この前、4泊5日で富士山のふもとにある教育センター(富士教育センター)に行って、鉄筋・足場・型枠を全部組み立てる研修実習を受けたんです。まず大きな資材を運ぶことから始まるんですけど、全然できなくて。男子は3メートルのパイプを4本いっぺんに運ぶのに、私は1本で肩が外れるかと思うくらいでした。だから最終的に自分が現場監督みたいになって、指示するしかできなくて…。土木の現場では特に力仕事が多いから、体力的な差というどうにもならない現実を実感させられました。
松岡:建築の現場でもそういうところはあると思う。やりたくてもできないというか…。
川端:重い物を運ぼうとすると、周りから「やめとき!」って言われますしね。
喜安・松岡:わかるー!
川端:「女の子はやらなくていい」って変に気を遣われると、「できますけど?!」って意地になってしまいます。
大平:就職活動でも、そういう雰囲気を感じることは正直あるよ。今までプロジェクトを最後までやりきれた女性はいないから、女性は採用したくないって遠回しに言われたことも。
松岡:仕事に関して区別してほしくないよね。
川端:せめて仕事ぶりを見てから言ってほしいと思います。ガーデン関係の会社も施工の方になるとあんまり女性はいないみたいで、図面を描くなど、事務所でやるような仕事が多いって聞きます。木を植えたり、土を掘ったりっていう力仕事もあるからなのかな…。でも私は施工がしたいから、その分野に挑戦するつもりです。
松岡:いろいろ壁はあるけど、建設業界で活躍している女性はたくさんいるもんね。きっと、みんな同じようなことを感じながら乗り越えてきたんだよ。本気でやる気があるという意志をまず見せて、認めてもらえるようにがんばらなきゃ!
和歌山県立神島高等学校 出身
福祉住環境コーディネーター、ファイナンシャル・プランナー、CADトレース技能検査、カラーコーディネーターと、積極的に資格取得に励んでいる。卒業後は持ち前の明るさと行動力を生かし、不動産会社の営業に挑戦。