ものづくりを通して感じることって?
尾崎:やっぱり実習が楽しいよね。スチレンボードを使って、決められた条件の中で立体模型を自由につくるとか。
大平:住宅などを自分で設計して、それをつくるとかね。
喜安:へぇ~! すごくおもしろそう! どうやってつくるんですか?
松岡:まず平面を考えて、立面、内装と順番に描いて、スチレンボードのサイズを測って模型にするの。
川端:それ、私もやってみたいです!
喜安:ガーデンも、プロジェクトみたいなのでよく庭をデザインしたり施工したりしているよね?
川端:うん、実習の豊富さがガーデンの魅力! この施設(de sign de >)の横に小さいガーデンスペースがあるんですけど、それも実習で施工しました。実は、私が設計したんです!
大平・尾崎:うそ! すごーい!
川端:入学してすぐ先生から簡単な説明があって、いくつかのチームに分かれ、わけもわからず考えて提出。違うって言われて返されて、また練り直して…。大変でしたけど、やっぱり植物を扱うのが楽しかったし、できあがったらすごく感動しました。
喜安:夏だったから、みんな真っ黒になってがんばっていたね。
川端:実は来年も、反対側のガーデンスペースを設計する予定なんですよ。
大平:私たちも、実習として心斎橋にあるクラブからハロウィン用の内装デザインの企画の依頼があって、私とみさき(尾崎)ともう1人で参加したよ。お店の人と打合せして、1週間みんなでいろいろアイディアを出して、次の打合せで提案したけど全部ボツ。そのあとも、予算やスポンサーとの兼ね合いでまたボツ…。
尾崎:本当に大変だったよね。その企画と宅建(宅地建物取引主任者)の試験が重なって太ったもん(笑)。
大平:そのときはつらかったけど、施工が進んで完成に向かっていく過程は楽しかった。終わってみたら「やってよかった」と思えたよ。授業もその企画でほとんど行けなくて、周りに当たりちらしていたけど…。
尾崎:うん、当たりちらして、終わってから泣いた。いろんな気持ちが混ざって涙が出てきた。
大平:でも、社会に出たらそんなことはいっぱいあるんだとわかって勉強になったよね。
尾崎:そうだね。つらかったぶん、周りの人の協力とか、みんなのやさしさに感謝の気持ちでいっぱいになったよ。
川端:完成した内装の写真、先生に見せてもらいましたよ!
喜安:私も見ました。先生が授業で「こんな実習ありました」ってみんなに見せてくれたんです。
大平:それはすごくうれしい! 最初、お店の人のことを「この人鬼や!」って思ったこともあったよ(笑)。ただ、私たちなりに真剣だったつもりでも、甘えがあったのかもしれないな。仕事のシビアさも実感できたし、やっぱりものづくりは楽しいってわかったからよかった!
大阪市立工芸高等学校 出身
オープンキャンパスで学生スタッフとしても活動。「ノリで」建築分野に進んだが、空間デザインの楽しさに目覚めた。夢は「ショーウィンドウのデザインをすることと、知る人ぞ知るようなフリーのデザイナーになること」。